やよい歯科医院
第2回インテリアプランニングアワード2012優秀賞
診療室のキャビネットは約12000mm。医療機器は収納し、受診者の目に触れさせないことで、治療への不安を軽減させる。
階段を間仕切りにした特別診療室。特診室は必要に応じてガラスで閉め切ることができる。
特診室のユニットに座ると、屋外の緑が見える。
すりガラスで仕切られた待合いから診療室の気配が感じられることで、受診者は緊張を和らげ、おだやかな気持ちで受診を待つことができる。
シンプルな佇まいの外観からは、建物の中に広がる温かみのある空間は創造できない。
この意外性が受診者の緊張や不安を和らげる。建物自体がサインとなることも意図している。
ごくシンプルな建物の扉を開けると、そこには柔らかな光の注ぐリラックスした空間が広がっています。院内に入った受診者の不安や恐怖心は振り払われ、信頼と安心感が生まれるでしょう。やよい歯科医院では、そのような心理的スイッチを空間で表現しました。
天窓から射し込む自然光に柔らかく包まれた診療室の壁面には、フィリピンの職人の手作業による特注手漉き紙のパターンが広がり、素朴さや温かみが緊張を解きほぐします。環境や人に優しいこの素材は、穏やかな院長の人柄にもマッチしていることから選定しました。シンプルな外観とあたたかみのある「別世界」のような内観。受診者に驚きと喜びをもたらし、快適に診療時間を過ごしてもらうことを期待しました。
- 業種
- 歯科医院
- 所在地
- 大分県佐伯市
- 施工
- オブ
- 撮影
- 白鳥美雄
- 2010年